2017年11月14日火曜日

ナダヨガの真髄




『コップの実用性は空であると言う事だ』ブルース・リー

一杯のお茶を飲みたい時はすでに一杯な器を探す事はせず、空の器を探します。それと同様に、私たちのマインドを新しい叡智で満たしたければ、様々な意見、偏見、信念で一杯なマインドという器をまずは空にすることが必要です。世界一美味しくて、偉大なお茶もすでに一杯な器からは飲めないからです。


真理を真に『知る』ためには空のマインドが必要です。凝り固まった固定観念や信念でマインドが埋まっていればそこに『真実』が入る空間がないからです。真理を探求するためにはマインドは広い空の様にオープンでなければなりません。探究心、好奇心、真心、純粋な観察力を持ち、真の現実とは何か?という真理を受け取る土台が必要です。





そのためにはまず真理を『聞く』力を育む事が先決です。この真に『聞く』力こそがナダヨガの根底にある真髄。

沢山の固定観念や信念で一杯のマインドは真に『聞く』事は出来ません。真に『聞く』事が出来なければ、何を聞いても読んでもその情報を、自分の中で叡智に変換ができないからです。


ヨガスポット認定のヨガティーチャートレーニングでは『聞く力』を育む事を大切にしています。『聞く』事の真の意味を理解する事から良き生徒である事をマスターし、先生になっていきます。


真に聞くという事は先生の言う事にただ従うのではなく、真にその教えを体現できるよう、先生から口頭伝承された教えを自分の中で叡智に変えていくという事です。


『聞く』事がただ先生の言う事に従うだけ、だと勘違いしていると、それは真に『聞く力』を理解出来てないという事。先生の前で物理的に先生の言う事に従っていても内側が、意識が変わらなければ何も変わらないからです。先生の前ではお酒は飲まないけど、家に帰って毎日お酒を飲んでいては真に先生の言う事を聞く事が出来ていません。


『聞く』事が出来ないと言う事はヨガの教えを受け取る準備が出来てないという事です。パタンジャリのヨガスートラの最初の節、




『それではヨガの実践・勉強を始めましょう』は『聞く』事の出来る生徒=叡智を受け取る入念な心の準備ができてる生徒達へ向けているスートラです。教えを聞く準備が出来ていない生徒はどれだけ偉大な叡智を物理的な音と耳で聞いても、教えの意味が理解出来ないからです。


真に『聞く』事の準備が出来ている生徒にしかこの偉大な叡智は伝わりません。入念な心の準備、師の教えを『聞く』準備ができた時に、अथ योगानुशासनम् atha yogaanushaasanam 『それではヨガの学びを始めましょう』と真のヨガの実践・学びが始まります。



『聞く力』こそ、『ナダブラーマ』 ナダヨガ、ヨガの根底にある真髄。聞く力を高める事で自分の心と身体の音、声を聞き、最終的に内側の最も微細なマントラを聞く事が出来るのです。

自分の心と身体の偽りのない声、音を聞く事から真のヴィンヤサヨガの旅は始まります。自分の心と身体の偽りない声を聞く事さえ出来なければヨガポーズ、アサナの練習で怪我をしてしまう可能性もあります。


先に述べたように、固定観念、タマス(暗質)ラジャス(劇質)な信念で一杯のマインドを空にして、先生からの教えを『聞く』事のできない者にはどんな偉大な教えも水の泡となるのです。

バガヴァッド(神) ギーター(唄 )神の唄 を『聞く』準備ができてない者に宇宙の真理、ヨガの叡智を教えてはならない、ジューシーでディープな聖典、バガヴァッド・ギーター(神の唄)のクリシュナの最後の教えです。





バガヴァッド・ギーターの主人公であるアルジュナになぜ、神であるクリシュナは宇宙の真理を惜しげもなく説いたのか?その理由はアルジュナがクリシュナの教えを真に聞く準備が出来ていたからです。アルジュナの対極にいた悪の象徴であるドュローダナにはクリシュナは一切教えを説きませんでした。


生徒である事をマスターして先生になっていきます。『聞く』ことのできない者は生徒である事をマスターできない、先に生徒である事をマスターできなければ『先生』にはなれません。なぜなら聞く事の出来ない者は教えを歪めてしまい『叡智』を他者に伝える事は不可能だからです。


YOGA SPOTのトレーニングはヨガという名称の体操ではなくて、私生活からヨガの教えを生きる事のできる、フェーク(偽り)ではない、ヨガティーチャーを養成するプログラムです。聞く力を育み、良き生徒である事をマスターしてからファンを作るヨガインストラクターではなく、真のヨガティーチャーへと進化、成長していくトレーニングです。


ファンを作るインストラクターになりたいのか、真のヨガティーチャーになりたいかは自分次第です。



ヨガスポットのティーチャートレーニングは益々進化していきます。





『話をする時はすでに知っている事を繰り返しているだけだが
聞く事が出来れば新しい事を学べる』ダライ・ラマ




Hari Om Tat Sat


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